ナマズンの会計士受験お勉強メモ

会計士試験に必要だろうなと感じた事前知識や心構えを書くぞ

事前知識①〜会計士試験とは〜

会計士試験とは、国家資格の1つである公認会計士の資格を獲得するための試験です。

現在、公認会計士になるためには、

短答式試験

論文式試験

③修了考査

の3つの試験に合格する必要があります。

一般に予備校などでは、このうち①と②をあわせて「会計士試験」とされており、②まで合格することを「最終合格」とされています。このブログでは主に①と②をあわせた「会計士試験」を前提に書いていきます。

 

〜目次〜

<難易度、勉強時間> 

<試験の違い> 

<注意点>

 

 

<難易度、勉強時間>

会計士試験は税理士試験や社労士試験などと異なり学歴要件がありません。このため様々な方に合格するチャンスのある試験ですが、早慶等の勉強が得意な方々も多く受け、さらに相対試験(上位○○人が合格)であるため、単純な内容の難しさ以上に難易度が高い試験となっています。

このように難易度が高いため、合格するためには3,000時間程度の勉強が必要と言われています。実はこの3,000時間という時間は誇張ではなく、1日6時間の勉強を週6日、1年半ちょっと続けるだけで超える訳ですが、予備校のカリキュラムが基本的に1年半以上で組まれているので、自習を怠らなければ自然に超えることになると思います。

 

 

<試験の違い>

短答式試験は6択のマーク式試験です。1年に12月と5月の2回があり、この試験の合格者が論文式試験の受験資格を得ます。合格率が15%程度と低く、最初の関門となります。

企業法(100点)、管理会計論(100点)、監査論(100点)、財務会計論(200点)の4科目の試験があります。

相対試験であるため開催回ごとに異なりますが、500点満点中300〜350点が合格ボーダーになることがほとんどです。

足切り制度があり、合計得点が合格ボーダーを超えていても1科目でも40点未満を取ると不合格になります。(極端に平均点が低い場合など稀に足切り制度がない場合もあります。)

科目合格の制度はなく、1科目で満点を取ったとしても合計得点が不合格であれば次回の短答式試験では再度4科目を受験する必要があります。

資格等による免除制度はあり、有名なものでは会計大学院(通称アカスク)を卒業することで短答式試験を企業法のみとすることもできます。

 

申し込みさえすれば誰でも受けることができる試験であるため、受験生のレベルはイメージより低く、予備校のテキストが全く進んでいない人や当日欠席する人なども存在しますが、普通に落ちますので十分な準備をして試験に臨みましょう。

 

 

論文式試験はマーク式ではありませんが論文を書く訳ではありません。計算結果を数値で解答欄に記入したり、選択肢の記号を書いたり、説明問題(理論問題が多い)では2,3行、長いものでも10行程度の文章を書く試験です。白紙を渡されて作文する試験ではありませんので、その点は安心してください。(企業法及び民法を除く)

1年に1回、8月に試験があり、短答式試験の合格者がこの試験を受けます。合格率は3分の1程度で、この試験に合格することで一旦落ち着いた生活を送ることができます。

監査論(100点)、租税法(100点)、会計学(300点)、企業法(100点)、選択科目(100点)の5科目の試験があります。

 会計学管理会計論(100点)と財務会計論(200点)をあわせたものを言います。試験問題自体は別冊子で別時間に受けますし、複合的な問題が出るという訳ではなく単に呼び名が変わっただけなので、この点も安心してください。

短答式試験に合格すると、その後3回論文式試験を受験することができます。このため、論文式試験に落ちた場合でも、まだ2回受けることができます。3回連続で落ちた場合は短答式試験からやり直しとなります。ちなみに、受験資格があるにも関わらず論文式試験を受験及び申し込みをしなかった場合でも回数は消費されるので、勉強が間に合ってなくても受けることをオススメします。

この試験は「点数(素点)」ではなく「得点比率」によって合否が決まり、得点比率が52.0以上だと合格となります。厳密には全く違いますし、調べれば算定式が出てきますが、「得点比率」≒「偏差値」という理解で大きな問題はないと思います。

足切り制度はありますが、こちらは「得点比率」が40未満の科目があれば不合格、という制度ですので、短答式試験よりも足切りに怯えることは少ないです。

科目合格の制度があり、総合得点比率が52.0未満で不合格であったとしても、各科目において合格者平均点を超えているものがある場合にはその後2年間、その科目の受験を免除することができます。ちなみに科目合格の制度は論文式試験を3振したとしても2年間は有効ですので、科目合格を持ち越すことは可能です。また、申し込み時に科目合格を申請しなければ改めてその科目を受験することは可能です。科目合格を申請すると総合得点比率の算定に一切関わらなくなるため、絶対的な自信のある科目の場合はあえて申請しないことで有利になる場合もあります。

資格等による免除制度もあります。

 

受験生は原則として短答式試験を突破していますので、短答式試験と比べると受験生のレベルは高いです。それでもレベルの幅は広く、しっかり勉強をすれば平均点を超えることは容易だったりします。

 

 

<注意点>

短答式試験論文式試験ともに一度も落ちることなくストレートに合格する方はもちろんいます。しかし私の経験上、ほとんどの方は一方あるいは両方で不合格を経験しており、1年以上多く勉強しています。会計士試験に挑戦する際は、少なくとも3年以上毎日勉強する覚悟をした上で開始することをオススメします。

また、教材さえ揃えば勉強可能であり、予備校に通っても勉強の実態は自習がメインですので、フリマアプリで教材揃えての独学は不可能ではありませんが、講師に質問が出来るか出来ないかと言う点で非常に大きな差がありますので、可能な限り予備校に通うことをオススメします。