ナマズンの会計士受験お勉強メモ

会計士試験に必要だろうなと感じた事前知識や心構えを書くぞ

事前知識④〜勉強開始から本番までのスケジュール〜

この記事ではイメージしやすいように目標年度を設定します。

 

例えば予備校で「X5年目標」のコースに入った場合、「X5年8月の論文式試験を目標」としてカリキュラムが組まれています。

この場合「X3年8月〜X4年4月」あたりに予備校に入会し、「X4年12月短答式試験」を目標にしています。

簿記3級などの取得から開始をする人はその1年前から同じ目標年度で勉強開始することもあります。

 

X5年目標の方は、まずX4年6月にある簿記1級の合格を1つの目標として勉強することになります。

簿記1級の難易度は短答式試験財務会計論及び管理会計論と比べ非常に低いですが、出題範囲がほとんど重なっており、十分な学習をしなければ合格できない難易度でもあるため、1次目標として利用されます。

仮にこの時点で合格できなくても期間に余裕がありますので、もう12月短答には受からない、ということはありません。

 

X4年7月あたりから、予備校において計算答練が始まります。

答練というのは「答案練習会」の略らしいですが、要するにテストのことを指します。

ある程度の範囲が指定されており、この答練で高得点を取れるようにすることで合格が近づきます。普段の勉強でもこの答練を活用していきましょう。

 

X4年8月あたりから出願が始まります。流石にアナウンスがあると思いますが、出願し忘れに注意しましょう。

書類でもインターネットでも合否に影響はありませんが、インターネットの場合受験票を印刷可能になるのが試験の10日前くらいになり、それまで音信不通であるため、申し込みが出来ていないのではないか?と無駄に緊張します。

 

X4年10月あたりから、直前対策答練が始まります。

これは計算答練と異なり、4科目全てを実施します。

これは予備校からの「この時期までに4科目全ての勉強をある程度終わらせておいてね」というメッセージと受け取ることもできますし、上位20%〜30%程度の層はこの答練でちゃんと点数が取れるようなペースで勉強をしていますので、そのつもりで勉強を進めておきましょう。

 

X4年11月には、2回目の簿記1級と各予備校の第1回短答用全国公開模試があります。

ちゃんと勉強していればこの時期の簿記1級は苦労することなく合格できると思いますので、まだ取得していない方は、息抜きや保険、腕試などとして軽い気持ちで受検してみても良いかもしれません。

全国公開模試は外部のものも受けることができます。予備校が違えど生徒のレベルはそこまで変わらないため、他の予備校での自分の立ち位置を知るという点ではあまり効果がないかもしれませんが、問題文の書き方やデザインに予備校ごとの特徴があるため、自分が通っている予備校以外の問題文を知るという点では大いに役立つと思います。本番の問題文が自分が通っている予備校の問題文と同じ雰囲気とは限らないため、多くのパターンを知っておくことは決して無駄にはなりません。

 

X4年12月に第1回短答式試験があります。

この試験に合格すると、この時使用した受験票はX5年8月論文式試験において使用するため、大切に保管しておきましょう。また、これ以降短答用の答練を受講する必要はありません。問題だけ貰う必要もありません。

この試験に落ちても翌年第2回があるため、過年度生にはならず、この後もX5年目標のまま短答の勉強をしながら論文対策講義を受けていくことになります。

 

X5年1月あたりから出願が始まります。

5月の短答式と論文式の両方の出願のアナウンスをされると思いますが、X4年12月の短答式に合格した人は出願することなくX5年8月の論文式試験を受験することができるため関係ありません。この出願に関係がある人は、X5年5月短答式試験を受ける人及びX4年8月論文式試験に落ちてX5年8月論文式試験を受ける人(短答免除者という)のどちらかです。

 

X5年2月あたりから論文用答練が始まります。

ここから4月頭までが会計士受験の中で最も忙しい時期になります。

短答不合格者は論文用答練に加え短答用直前対策答練も同時に行うことになります。答練に追われて勉強を十分に行うことが難しくなりますが、この時期を過ぎるとすぐに第2回短答用全国公開模試及び第1回論文用全国公開模試が実施されるため、そこで悪い結果とならないよう無理やり勉強をしておきましょう。無理やり間に合わせておくと後が楽になります。

 

X5年5月に第2回短答式試験があります。

この試験に落ちると過年度生として予備校に再度お金を払うことになります。

 

X5年7月に第2回論文用全国公開模試があります。

この時の結果は本番の成績にかなり近いものとなるため、合格安全圏を目指して勉強しておきましょう。ただし、この模試から本番まで1ヶ月以上期間があるため、抜かされる可能性も十分あります。

 

X5年8月に論文式試験があります。

3日間かけて行われ、自己採点はできず合格発表まで合否予想もできない仕様となっているため、11月まで宙に浮いたような状態になります。

試験の翌日から合否に関係なく監査法人の説明会に参加することになります。地域によってはこの説明会で気に入られて事実上の内定が貰えることになるため、サボらず参加しておきましょう。

この試験に合格すると内定を貰える監査法人から電話がかかってきて面接を行うことになります。

この試験に落ちると過年度生として予備校に再度お金を払うことになります。

 

 

これが大まかなスケジュールです。だいたいは伝わったでしょうか。

 

最後に1つ注意点があります。

X3年8月あたりから開始し、X4年5月の短答式試験を合格してX4年8月の論文式試験も合格しよう、という計画は全くオススメしません。

短答式試験を合格することは可能ですが、期間的に短答科目の理解が不十分になるだけでなく、租税法と選択科目の講義がなく、全く間に合わない状態で論文式試験を受験することになります。合格すれば良いですが、落ちた場合に租税法や選択科目に苦手意識を抱えたまま翌年受験することとなり、苦手という先入観から勉強が捗らなくなる可能性があります。よっぽどの事情がない限り、予備校のカリキュラム通りに勉強を進めていくのが良いと思います。