ナマズンの会計士受験お勉強メモ

会計士試験に必要だろうなと感じた事前知識や心構えを書くぞ

短答式試験勉強法〜財務会計論(計算)〜

財務会計論とは>

財務会計論は配点が高く、この科目で人並み以上の点数を取れないと非常に厳しい戦いを強いられるため、しっかりと対策していきましょう。

財務会計論は計算(簿記)と理論の2つから構成されています。

「まずは計算!!!」とよく言われますが、計算を重視し過ぎて理論や他科目が手付かずになり不合格となる方が初学者では多々見られますので、時期や比重に気をつけなければいけません。

目安としては、ゴールデンウィークあたり、遅くとも6月までには企業法を開始し、計算一辺倒の勉強から卒業しましょう。

 

 

※この記事では範囲をいくつかに分け、下記の独自の呼称を使いますのでご了承ください。

・個別論点=個別財務諸表に関わる範囲。最初期の講義で習う範囲。某予備校のⅠレク及びⅡレクのこと。現預金・償却・社債・リース・減損・外貨等々のこと。伝われ。(その他の論点とは被らない)

連結会計=連結財務諸表に関わる範囲。某予備校のⅢレクのこと。(組織再編とは被らない)

・組織再編=企業結合・事業分離などのこと。某予備校のⅣレクのこと。

・その他の論点=キャッシュフロー・帳簿・特商・誤謬の訂正・工簿・四半期等々のこと。某予備校のⅤレクのこと。

 

<各範囲について>

勉強を開始をしたら個別論点を完璧にすることに全力を注いでください。

個別論点が完璧になれば短答受かるんじゃないか?ってくらいには個別論点最重要です。

個別論点は全論点最重要ですので、絶対に論点を切らないでください。

「C論点w」「埋没だろw」とか言ってる受験生が論点切ってるだけで短答でも論文でも理論でも満遍なく出題されます。

 

 

財務会計論は「その他有価証券評価差額金」「デリバティブ」「繰延ヘッジ」等知らない言葉を当然知っているものとして講義が進みます。

先に理論テキストにざっと目を通して、知らない言葉を知っておくことも悪くないかもしれません。なお、ここで少しでも理論を理解しようとすると1ヶ月をドブに捨てることになります。私は捨てました。

 

 

個別論点の勉強が終わる前に、

貸借対照表損益計算書の作り方

②収益と利益の違い

③収益費用と資産負債の違い

④純資産と資本の意味と違い

⑤電卓のメモリー機能とGT機能の使い方

を必ず理解しておいてください。そのうち理解できるものとは言え、早いに越したことはないです。

 

 

個別論点が完璧になったら次は連結会計です。

連結会計は多くの受験生がつまずく壁ですが、予備校で必ず過剰なまでの対策を行うため、時間が経つと解けるようになっています。

貸借対照表と純資産の意味を理解しているとかなり楽に素早く身につけることができます。

稀に「連結会計捨てて短答受かった」とか言ってる人いますが、短答でも論文でも必ず出題されるものを捨てている時点で「勉強をしている人」ではないので無視しましょう。勉強してください。

 

連結会計は理屈がわかっても総合問題が解けない場合があります。これの解決法は別記事で紹介します。

 

 

 

組織再編は連結会計が完璧にならないと理解できないため、焦らず個別論点、連結会計を優先させましょう。

期間に余裕がある方は理論で「支配の獲得」「投資の清算・再投資」という言葉を先に学習しておくと、少し楽に身につけることができるかもしれません。

どうしても間に合わない方の場合、この論点を切る選択肢が出てくると思いますし、実際身につく時間と労力を考えると切るのも間違いではありません。ただ、最後の最後まで足掻いてから切ってください。短答受かってからでは、論文に落ちない限り1から組織再編を勉強する時間はありませんので、短答のうちにやっておくのがベストです。

 

 

その他の論点はキャッシュフロー計算書以外は論切り対象に選ばれやすいです。

実際帳簿組織や工業簿記等はまず出てきませんし、論文に進んでしまえば見ることはありません。

しかし、論文を見据えた勉強をして短答に落ちたら意味がないので、一度は問題集を解いて理解をしてください。復習をするときも「重要度が低いから」と言ってあえて解かないという選択をせず、とりあえず短答終わるまでは答練や問題集を解いてください。

もし切るとしても、キャッシュフロー・本支店・誤謬・四半期は切るべきではありません。

 

 

<勉強の仕方>

・講義のペースにあわせた勉強の手順

①講義を受ける

②1週間以内に習った範囲の問題集は確実に正答できるようにする

③②から1週間〜2週間空いたらまた解き直す

④①〜③を繰り返し、問題集の全問題をいつ見ても解けるようにしておく

(注意)講義の復習をその日の内に行うのは結構ですが、その時点で正答できるようにしても3日経つと忘れます。その日の内の復習で問題集を解いたとしても②を必ず実施しましょう。

 

・7月以降の復習の手順(他科目の勉強との両立)

①計算答練の1週間程度前に出題範囲の問題集や過去の答練を解き思い出しておく(前日にやると覚えているためデータとして相応しくなくなる)

②計算答練を受け、自己採点。点数を毎回記録する。点数記録用紙は無意識下でも目につくように配置する。

③計算答練の間違えた箇所、理解が足りなかった箇所をその日の内に見直し、解消する。

④①〜③を続け、復習していない答練が4、5個程度溜まったらまとめて解き直しをする。この際必ず時間を計り、制限時間以内に解けたかどうかも重視する。点数を記録し、前回と比較、下がっているor上がるべきなのに上がっていない場合は点数記録用紙に印をつけておく。また、間違えた問題は解説を見て解き直しを行う。

⑤④のあと、さらに4、5個溜まったら、初回からそれまでに受けた答練をすべてまとめて解き直しをする。これは最重要である個別論点の復習を確実に繰り返すためです。今回も時間を計り点数を記録し、悪ければ点数記入用紙に印をつけ、間違えた問題の解き直しを行いましょう。また、3回目以降の復習では「時間をどれだけ短縮できるか」という点も意識しましょう。極まると1時間の答練なら20分〜40分で解けるようになります。

 

上記のように、7月以降で既習範囲ならば問題集ではなく答練を基本とした勉強を行いましょう。計算の能力を落とすことなく、計算に費やす時間をグッと減らすことができます。

計算答練は出題範囲を網羅するように作られているはずなので、追加で問題集も完璧にするという二度手間になるようなことをする必要はありません。

その代わり、問題集やテキストの読み込みをしなくなったことで浮いた時間を他科目や理論に使いましょう。